エンジニアでない方でも「Claude Code」というソフトの名前を聞いたことがある人も多いと思います。名前に Code とついているので 、プログラム・コーディング専門のツールと思い込んでいる人もいるかと思いますが、実は非エンジニアの人でも(若干の IT 知識は必要ですが) Claude Code を使って業務の効率化・自動化が出来ます。
今回も動画にして YouTube に上げてみました。よろしければご覧ください。
それだけだとあんまりなので、本ブログ記事でも解説していきます。
Table of Contents
仕組み
スキル(skill)
Claude にはスキルという仕組みがあります(※)。以下のドキュメントによりますと
Agent Skills – Claude API Docs
以下のようなメリットがあるとのことです。
- Claudeの専門化:ドメイン固有のタスクに合わせて能力をカスタマイズ
- 繰り返しの削減:一度作成すれば自動的に使用
- 能力の組み合わせ:Skillsを組み合わせて複雑なワークフローを構築
少し簡単な言葉で解説・補足すると
- 「ドメイン固有のタスク」 → あなたの部署・会社・業界等に固有のタスクで
- 「繰り返しの削減」→ 手作業でやっているものがあれば自動化して時間削減できますよ。
- 「Skillsを組み合わせて」 → まずは小さな業務を自動化してみて、慣れてきたらそれらを組み合わせると削減効果が大きいですよ。
という感じです。
※: 他の LLM でも同様の機能があります。
MCP サーバー
現在開発中の MHaaS は、大雑把に言えば MCP サーバーを一元管理するサービスなのですが、MCP サーバーとは何なのでしょうか。
非技術者向けに比喩を用いて説明するなら、
- AI エージェント (Claude, ChatGPT, etc.) → 頭脳
- MCP サーバー → 手足や道具
みたいな感じでしょうか。AI エージェント単体だと「何でも答えてくれる賢い奴」くらいですが、MCP サーバーという手足、あるいは道具を与えてあげる事で、メールを送ったり DB のデータを読みに行って集計したり出来ます。
実は、AI エージェントには標準で使えるツール=手足がいくつかあり、例えばウェブ検索やローカルのファイルを読み書きする事は出来ます。
よって、そうした処理だけで完結する業務であれば、スキル単体でも自動化できるのですが、MCP サーバーを使うことで、スキルで出来る事が大幅に増えます。
skill-creator
そんな便利なスキル機能ですが、作成するのは難しい・専門的な知識が必要と思うかもしれませんが、そんなことはありません。動画を見ていただければ分かると思いますが(しつこい)、Claude Code の skill-creator という機能(※)を使うと、チャットで指示するだけで簡単に作成できます。
※: 正確には plugin で、実体としては skill-creator 自身が skill です。
スキル作成時に指示した内容は以下の通りです。(Claude Code 自体は日本語でも動作するのですが、今回は英語のデモ動画も作る予定だったため、英語で指示を出しています。)
I'm creating a new skill. The skill will use an MCP server https://proxy.mhaas-dev.mobalab.net/mcp , and it requires an API key to be sent as a bearer token in the "Authorization" header. It has 4 different categories of tools. The 4 categories are filesystem, AWS API, Zoho Mail, and Tally.
The skill will:
1. fetch the recent (default 5 days, but configurable) submissions to the form 5Bd9jQ from the Tally tool to /shared/recent-submissions.json
2. fetch the CSV containing all the submissions until the last skill run from s3://mhaas-demo/all-submissions.csv to /shared/all-submissions.csv. If it doesn't exist, treat that as empty
3. Compare the files from the steps 1 and 2, and if there are new submissions in recent-submissions.json, convert the new entries to CSV, and append them to the all-submissions.csv. If no new entries, stop successfully with a message "no new entries", and no subsequent steps should be run
4. fetch s3://mhaas-demo/mail-template.txt using the AWS API tool
5. for each new entry, do the following:
5-i. Replace [Last Name] and [First Name] with the values in the entry
5-ii. Send an email to the email address via the Zoho tool. The 1st line is the subject, and the rest is the body.
The skill needs to be portable: Colleagues, who are mainly non-engineers, will use/update it, so using scripts should be minimal, and using non-standard libraries is discouraged.
There are important boundary rules:
* There is a single MCP server (gateway) running on a different machine (proxy.mhaas-dev.mobalab.net), proxying requests to other MCP servers.
* MCP tools can read/write files in /shared on the proxy machine, but can't access files on this machine.
* You (AI agent) can access files on this machine, but can't directly access files in /shared: Use the filesystem tools instead.
冒頭の1文と最後の2段落は MHaaS を使う場合はほぼ毎回これと同じ内容をコピペすれば良いので、実際に自分で考えて指示すべき内容はすごい少ない事が分かります。
この後、Claude Code からの質問が2往復、質問数で8個ありましたが、それに回答するだけでスキルが作成できました。
スキルを定期実行
スキルの実行方法はいくつかありますが、基本的にはいずれも Claude Code 上で実行するもので、例えば「○○のスキルを実行して」のように直接的に指示します。ただ、この方法だと毎回人間が Claude Code を起動して指示する必要があります。
そのため、今回のデモ動画ではシェルスクリプトと呼ばれる小さなプログラムを Claude Code に作ってもらいました。Windows の方であれば PowerShell スクリプトを作って欲しいと Claude Code に指示をすれば、シェルスクリプトの代わりに PowerShell スクリプトを作ってくれます。
結果
1時間弱で1つの定型業務を自動化できた
今回の動画の長さは説明なども含めて20分弱ですが、業務の自動化に実際に要した時間としては30分くらいです。前回の MCP サーバーの設定と合わせても1時間弱くらいだと思います。
もちろん、私はエンジニアなのでトラブルがあったときにも割とすぐに解決できるという違いがありますが、非エンジニアでも IT の基礎知識がある程度ある人であれば、慣れてくれば1〜2時間で作成できるようになると思います。
従来の方法と比べて
従来ですと、3つのサービス(Tally, Amazon S3, Zoho Mail)の API をプログラムから呼び出して自動化する必要がありました。私自身はエンジニアですが、今回の処理を行うプログラムを自分で書こうとすると、1〜2時間は軽くかかると思います。
それに加えて、認証情報(Tally のアクセストークン)の管理とかも必要なので、その辺の設定等も考えると、この業務の自動化には少なく見ても丸々1日はかかると思います。
問題点
良いところだけ書いて問題点を全く書かないのも不誠実だと思いますので、いくつか挙げておきます。
野良 Excel マクロと同じ管理の問題
ある程度の年齢の方であれば、非エンジニアでも業務自動化が出来る、と聞いて、Excel マクロを思い出したかもしれません。
Claude の skill を用いた業務の自動化には、野良 Excel マクロと同じ問題があります。各自が勝手に業務自動化の skill・スクリプトを作って、野放図に使用され、という管理面の問題です。
これに対しては、以下のどちらの方向性も考えられます。
- 組織としてルールを定めて対応する
- システム的に対応する
前者としては、作成した skill はエンジニア・情シス部門のレビューを受けて、承認されたものは社内のポータル等に登録し、そこに登録されていないものの使用は禁止する等が考えられます。
後者としては、n8n 等の業務自動化ツールを使い、ローカル PC から MHaaS へのアクセスは拒否する、等です。
処理が非決定的
普通のプログラムの場合は、プログラムに与える情報が同一であれば、常に同じ結果を返します。
一方、skill は Claude が実行するため、同じ入力に対して必ずしも毎回同じ結果を返すとは限りません。もちろん、曖昧な指示をなくす事で実用上は問題無いレベルになりますが、重要な業務を完全自動化で任せるのは、現時点ではお勧め出来ません。
まとめ
AI 時代の今、非エンジニアでも業務の自動化は簡単にできるようになっています。今回は Claude Code と MHaaS を使って業務自動化の例を紹介しました。
Claude Code を使った業務自動化で管理上問題となるのは
- MCP サーバー、認証の管理
- skill、スクリプトの管理
などがありますが、前者に関しては MHaaS を使う事でかなり解決できます。後者の解決方法については、別途記事を書こうと思います。
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