B Corp とは?

“business as a force for good”

最近、「The B Corp Handbook」という本を読みました。

“B Corporation” (あるいは B Corp)とは、Benefit Corporation の意味で、ビジネスを “as a force for good” (良いことのための力・手段)として使う会社の事です。B Lab という国際的な NPO が認証を行っています。

CSR とは違うの?

CSR (Corporate Social Responsibility) は「社会的責任」と訳され、企業が「利益を追求するだけでなく、(略)社会に与える影響に責任を持」つ活動の事です(Wikipediaより)。

個人的な理解では、目指すところは同じだと思いますが、CSRの場合、営利企業としての利益追求と社会的責任が相反することもあり、その場合はどうしても前者が優先される事となります。

それに対して、B Corp の場合は、ビジネスを “as a force for good” として使う事が第一の目的なので、「良い事をして利益を上げる」というのが大前提となっているのが、通常の企業が CSR 活動を行う事との違いだと思っています。

Benefit Corporation

紛らわしいのですが、アメリカの半分以上の州には B Corp 運動に影響を受けて作られた “Benefit Corporation” という制度があり、B Corp とは(目的などはほぼ一緒ですが)違いがあります。Benefit Corporation は、法律で定められた制度なのに対し、B Corp は NPO である B Lab の認定制度です。

どうやって B Corp になれるの?

本を読んだ限りだと、

  1. オンラインでのアセスメントを受ける(無料、90分程度)
    • スコアが基準に届かなければ、随時改善活動を行う
  2. 定款、就業規則等、アセスメントでの回答内容を保証するようなドキュメントをB Labにオンラインで送る
  3. B Lab のスタッフからインタビューを受ける

というような流れのようです(1〜3まで順番に行われるというよりは、3の後再度2をやったり、というようです)。

メリットは?

自己満足なだけでメリット何かあるの?とか思う方もいるかもしれません。

本によると、実際に以下のようなメリットがあるとの事。

  • 理念に共感する人が多いので
    • 採用でいい人材が来る
    • 離職率が低くなる
    • 投資家からの投資の可能性もある
  • 強いコミュニティがあるので
    • ビジネス上のつながりが広がる
    • 有益な情報などがもらえる
    • 他の B Corp からディスカウントなども得られる
  • 「良いこと」をしている会社と第三者から認定されることにより
    • 顧客、ステークホルダーから良い評判を得る
    • 顧客(特にミレニアル世代)から選ばれやすい

(他にもあったかもしれません。)

まずはやってみます

弊社自身も、お金を儲ける「だけ」の事業にはあまり興味がなく、出来れば社会に良いインパクトを残したいと思っています。

まずは、本書の勧めに従って、オンラインのアセスメントを受けてみようと思います。アセスメント結果は後日ブログに書きますが、さてどうなるでしょうか。

興味のある方は、以下の本、あるいは B Corporation のサイトを見てみることをお勧めします。