昨年に比べて少し時間が取れるようになったので、最近、今まであまり読んだことのない、芸能人が書いた本(※)を10冊くらいさらっと読みました。
※実際には本人が話した内容を別の人がまとめただけだとは思いますが
業界は違えど、何らかの分野のトップクラスの人の考え方は参考になるかな、と思ったのがきっかけです。
複数人が似たような事を言ってた
読んでみて色々参考になるところはあったのですが、複数の方が似たようなことを言っている事も多く、面白いと思いました。
負ける戦いはしない
「負ける戦いはしない」というのは多くの人が言っていました。以下、いくつか紹介します。
- 人気芸人Aさんは、他の芸人と比較されるお笑いのライブなどには出ず、アイドルや俳優など(お笑いレベルが低い人達)が出るバラエティ番組などで「面白いやつ」というポジションを追求している
- 既に引退している大御所芸人Bさんは、漫才コンビ時代に、たびたびライブをドタキャンしてた。周りからはそういう生意気な事をする奴らだと思われていたが、実際には自分たちが勝てなさそうな人達が出る時に計画的に休んでいたとのこと
- 同じくBさんがコンビを解散したきっかけは、当時新人だった某コンビ(現在は大御所となってます)に、いずれ比較されて負けると思ったから、とのこと
分野を絞る
先ほどのBさんであれば、20代〜30代の男性に絞ってると言っていましたし、Aさんも男性をターゲットとしているとの事でした。
流れを読む
世間でどういうものが求められているのか、今後どういうのが流行るのか、というのを研究している・していた、というのも複数人が言っていました。
一発屋では無く継続して人気を保っている芸能人は、かなりの割合で、その辺りを意識しているのでは無いかと想像します。
仕事の世界で活かせるものも多い
本を読んで思った事として、一流芸能人の考えは、仕事でも活かせるものが多いということです。
「負ける戦いはしない」は、孫子にも似たような事が書かれているように基本的な戦略ですし、ビジネスでも一発逆転に賭けないで、勝てる状況を作っていくというのは定石だと思います。
「分野を絞る」も、マーケティングなどでは基本的な話ということに異論は無いでしょう。
「流れを読む」ですが、ビジネスではタイミングも重要というのは良く言われます。世に出るのが早すぎたビジネスは成功しませんし、かといって競合に出遅れても不利になります。
それ以外にも、コミュニケーションや人心掌握術みたいなのでも参考になる部分が色々ありました。
限られた時間で何を学ぶか
ここまでで、他の分野を学ぶことで得られることがある、というのは理解して頂けたかと思います。ただ、やることの多い現代社会で限られた時間をどう使うか、何を学ぶべきか、というのは難問だと思います。
RPGとの違い
少し話は変わりますが、人生をRPGに例えるというのは良くある事だと思います。私も知り合いから
「Aさんは、パラメーターを専門分野Xに全部割り振っていて、圧倒的な知識・実力がある。その分、日常生活の基本的なことは全然できないけど。」
なんて話を聞いたことがあります。
人生がRPGと同じであれば、戦い関連のパラメーターに全部振って一流の戦士になるか、魔法にも割り振って魔法剣士になるか、といった単純な選択の話になります。
しかし、実際の人生ですと、他の分野を学ぶことである分野にブレークスルーが起きるという事も良くあります。
RPGでも、複数の基本職をマスターしないと上級職に転職出来ない、といったシステムで実世界をある程度模倣しているものもありますが、実際の人生との違いは、どの分野を学ぶと元の分野に好影響があるのか、分からない事が多いところだと思います。
要素に分解する
一つの方法としては、ある分野の構成要素を分解していって、それぞれの構成要素と似ている分野を学ぶというものです。
「ソフトウェア開発」とくくると大きいですが、
- プログラミング
- 言語
- 論理的思考
- 数学
- チームワーク
- コミュニケーション
- 仕事の分担
- 対お客様
- お問い合わせへの対応
- 金額等の交渉
などに細分化すると、異分野で参考になるところがあるかもしれません。
好きなものを学ぶ
ただ、やっぱり自分が興味無いものを学ぶというのはなかなか難しいものです。仕事とは関係無くても、自分が好きなものを突き詰めて勉強するというのも一つの方法だと思います。
まとめ
一見関係無いような分野から学べることというのは結構多いものです。類似点がある他分野を探して学ぶにせよ、単に自分が好きな分野を選ぶにせよ、他の分野を学ぶ・行うというのは、仕事にも役に立ちますし、人生にとっても良い経験が得られると思います。
昨今、多様性の重要性が叫ばれていますが、ここに書いたような事も理由の一つなのかなと考えています。当社でも、採用やチームビルディングに関しては、なるべく同じような人が集まるように留意しています。今後もそうした強みを活かして、良いサービスをお客様に提供したいと思っています。
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