弊社は4月末決算で、現在、税理士の浦野先生に昨期の決算処理をしてもらっているところですが、昨日の話では、昨期も黒字で終わったようです。(まだ、確定した数字では無いですが。)

昨期のまとめは、期が終わった後に書いた以下のエントリーに色々書いてあるので、今回はタイトル通り、お金関連の事を中心に書こうと思います。

5期が終わりました – もばらぶん

売上・経費・利益

売上は微増?

売上は、上述のエントリーにある通り微増(か横ばい)だと思います。ただ、これは4月末予定だった大きめのプロジェクトの検収が、もろもろの事情で今期にずれ込んだのが原因で、仮にこれが前期に間に合っていれば、目標に近い値だったと思います。

期をまたいだプロジェクトの経費

税理士さんとの話で指摘されたのですが、前期に支払った外注費であっても、そのプロジェクトの売上が今期であれば、経費に計上されるのも今期になるという点です。

もう少し説明します。弊社で受託開発を行う場合、以下の契約形態で行うことが結構多いです。

  • お客様とは通常の請負契約(納品・検収をした後でお金が入る)
  • プロジェクトを手伝ってくれるフリーエンジニアとは、準委任契約(時給/日給N円)

ここで、例えば、お客様との契約金額が1,000万円の案件に対して、1月〜5月までに毎月100万円の外注費がかかって5末に納品したケースを考えます。すると、お金の動きとしては以下のようになります。

  • ↓第4期
  • 1月: 外注費支払い100万円
  • 2月: 外注費支払い100万円
  • 3月: 外注費支払い100万円
  • 4月: 外注費支払い100万円
  • ↓第5期
  • 5月: 外注費支払い100万円
  • 5月末: 納品、売上1,000万円で請求書送付
  • 6月以降: 1,000万円入金

この場合、前期の1〜4月に払った400万円でも、経費として計上できるのは今期になります。(私は支払った時点ですぐに経費に計上出来るのかと勘違いしていました。)

利益

ということで、上の例で言うと400万円の経費が昨期に計上されると思っていたので、当初は若干赤字かなと思ってたのですが、それは勘違いで、昨期も黒字だったようです。

借金をした

現金が少なくなった

また上の例を使いますが、1月〜5月まで毎月100万円現金が無くなっていくのに対して、1,000万円入金されるのは早くて6月末(支払い条件によってはもう少し後)なので、その間に現金がどんどん減っていきます。(ちなみに、そのまま支払いなどが出来ずに倒産するのが黒字倒産です。)

弊社でもキャッシュフローが割とギリギリだったので、念のため、今回初めて借金をしました。

小規模企業共済の貸付制度

借金の手段はいくつかあり、一番メジャーなのだと銀行の融資を受けるというものですが、色々資料とかを用意したりするのが面倒そうだったので、今回は小規模企業共済の貸付制度を使用しました。

小規模企業共済の貸付制度は、今までに払い込んだ金額に応じて、貸付限度額が決まるみたいですが、その限度額内であれば審査なども無くすぐに貸してくれます。

必要なものは

  • 貸付限度額のお知らせみたいな葉書(中小機構から半年に一度くらい届く)
  • 会社の実印
  • 身分証明書
  • 印紙(コンビニで購入)

くらいだったと思います。それを指定金融機関に持って行くのですが、特に指定していない場合は商工中金になります。

行ってから1時間もかからないくらいでお金が借りられました。

ちなみに、現金で渡されます。500万円まで入る、マチのある封筒に入れられて渡されました。怖いので、急いで近くの銀行に行って入金しました。

今期は飛躍の年にしたい

ここからは将来の話について書きます。まずは、今期の見通し・目標などを、主にお金の面から書いてみます。

売上は3倍くらいを目標

第6期が始まって約1ヶ月半が経ちましたが、お陰様で多くの案件のお話などを頂いて、事業もそこそこ順調に伸びています。前期に売り上げ予定だったものが今期にずれたせいもありますが、今期開始後約1ヶ月半で、既に昨期全体の2倍の売上の目処は立っています。

後はここからどれだけ伸ばしていけるか、というところで、最終的には昨期の3倍(あわよくば4倍)くらいを目標としています。

作業効率及び利益率の向上

優秀な開発メンバーが徐々に増えてきて、メンバー間のコミュニケーションも改善してきて、今までであれば1ヶ月かかっていた作業が、3週間や2週間で終わるようになってきた部分もあります。今期も引き続き作業効率の改善を進め、利益率を向上させたいと考えています。

昨年くらいまでは、どうしても売上という一番分かりやすい数値(※)に目が行きがちだったのですが、何かの本を読んでいたときに「企業は利益を出してなんぼ」という事に気づかされて、それ以来、利益を第一にという基本に立ち返ることにしました。

※メディアでも、売上高X億円というのはよく見ますが、年間経常利益X億円というのはあまり見ないと思います。

売上の分散化

今のところ、弊社の売上は3〜4社からのものが大半を占めていて、なかでもそのうちの1社の割合がかなり高くなっています。特定のお客様に依存しすぎると、何かあったときの選択肢が少なくなるため、今年は、もう少し幅広いお客様からのお仕事を受けられるよう、営業面でも少し動いてみようと思います。

お金の使い道

会社の規模、利益が少しずつ増えてきましたが、それをどう使えば良いのでしょうか。

働いている人達への還元

弊社は零細企業ですが、社員の給与、フリーランスの方への報酬のいずれも、(大企業も含めた)世間の平均程度はあると思います。リモートワークかつ勤務体系が柔軟なことも加味すると、条件としてはそこそこ良い方だと思います。

ただ、平均程度だと威張れるほどでは無いので、今年は、さらに利益を上げて

  • 報酬を上げる
  • 良い人材が集まる
  • 仕事の質が高まる
  • 仕事が増える
  • 利益を上げる
  • :

という正の循環を生み出したいと思っています。

新しい技術・事業への投資

お金はもちろん大事なのですが、人はお金のためだけに仕事をするわけではなく、仕事が面白くないと続きません。

今まで沢山やってきた web・アプリ開発の効率化を進めるだけで無く、使い慣れた既存の技術を新しい技術で置き換えてみたりして、新しい技術にも常に追いついていきたいと考えています。

また、昨期から、機械学習関連、特に自然言語処理関連の案件をいくつかやり始めましたが、それと同じ感じで、(既存技術の置き換えでは無い)新規分野にも引き続き積極的に進出していこうと思います。

また、自社サービスなどの新規事業にも積極的に資金を使っていく予定です。新規事業でやりたいことを実現するために、新規技術が必要となる事も多いので、エンジニアのレベルアップという観点でもメリットがあるかと考えています。

とは言え、慎重に

幸い、今のところ小さいながらも徐々に成長はしていますが、零細企業なんてちょっとしたことで吹き飛ばしますので、「不要な」リスクは極力排除して、何かに失敗したとしてもすぐに立ち直れるように、最悪なケースも常に想定しながら仕事を進めていこうと思っています。

これは、リスクを取らないという意味では無く、リスクをコントロールするという意味です。

まとめ

徐々に会社も成長して、良い人材も増えてきました。今年も、利益を出して、報酬を増やして、良い人材を増やし、仕事も増やして、出来る範囲で積極的に新規分野にも参入していこうと思います。

最後になりますが、お仕事のご依頼、弊社で働きたい方などは、以下のページよりお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ – もばらぶん