弊社からの依頼金額(単価)を明文化
過去の色々な投稿で書いている通り、弊社ではフリーランスのエンジニアの方と一緒にプロジェクトを進めることが多いです。フリーランスの方にとって、報酬金額は最大の関心事と言って良いと思いますが、本投稿では、金額の決め方・基準について記載します。
今までも、私個人の中では、大体ここで書くような基準を持っていたのですが、これから応募してこられる方のためにも明文化することにしました。
業務依頼までの流れ
金額の話の前に、業務を依頼するまでの流れを簡単に説明します。流れとしては、大まかには以下の通りです。
- お問い合わせフォーム・メールなどで応募
- ビデオ通話で面談
- 希望条件の聞き取り
- 条件の提示
- 契約
- 業務開始
応募〜面談
弊社では、優秀な人材を常に募集していますので、お気軽にお問い合わせください。
その後、メールでのやりとりを経て、面談を行います。面談は、基本的には Skype などのビデオ通話で行います。
(メール文面等でよほどやる気が感じられない等の場合を除き、)基本的には応募してくれた方とは面談を行っています。
希望条件の聞き取り〜条件の提示
面談の最中、あるいは面談後のメールのやりとりで、こちらから希望条件を伺っています。
その後、お願いしたい業務があれば(※)、こちらから条件を提示します。若干の例外はありますが、基本的には希望条件かそれに近い形の条件を提示しています。
※直近でお願いしたい業務が無い場合は、後日再度ご連絡するという形を取らせて頂いています。
契約(初回は1ヶ月)〜業務開始
その後、契約締結します。
- 契約形態は、準委任契約となる事が殆ど
- 契約期間は、最初は1ヶ月、その後は数ヶ月単位
- 金額は、時給計算
契約書は、ファイルでのやりとりのみで、印刷・押印は行っていません。
契約期間は、最初は1ヶ月です。1ヶ月一緒に働いてみて、継続して仕事をしたいとお互い思った場合には、それ以降の契約を行います。
こちらから継続をお断りするケースとしては
- 金額とスキル・過去1ヶ月の実績が見合わない
- 仕事のやり方が合わない
といったケースがあります。
契約後、業務開始です。
金額の決め方(概要)
金額決定に関わる要素
報酬金額は、以下のような要素により決めています。
- スキル(技術、それ以外共に)
- 契約期間(短期か長期か、割ける時間)
- 住んでいる場所の物価
「スキル」に関しては、低ければ金額も低く、高ければ金額も高い、というシンプルな話です。
「契約期間」に関してですが、継続的に(安定的に)弊社からの仕事を行いたい方は、優先的に仕事を発注する代わりに、金額的には特に上乗せなどは行いません。
逆に、短期のプロジェクト、あるいは急ぎのプロジェクトで、そのフリーランスの方のスケジュール調整をして頂く場合などは、その分金額を上乗せします。
また、急ぎのプロジェクトの場合、沢山時間を割いてくれる方には金額を上乗せします。
「住んでいる場所の物価」ですが、物価の低いところに住んでいる方と物価の高いところに住んでいる方がいた場合、他の条件が同じ場合は、物価の高いところに住んでいる方は、若干金額を上乗せします。ただ、オフショア開発のように、2倍、3倍も違ってくる、という事はありません。
基本ルール
- スキル: 0円〜6500円
- 技術: 0円〜3000円
- コミュニケーション: 0円〜500円
- メンバーのサポート: 0円〜1000円
- マネジメント: 0円〜1000円
- 日本語・英語: -500円〜1000円
- 契約期間: 0円(長期)〜1000円(緊急)
- 物価: 0円(物価低)〜500円(物価高)
- その他: -300円〜300円
金額の決め方(詳細)
スキル(技術)
技術点は0円〜3000円ですが、さらに以下の2つに分かれます。
- 基本能力(0〜2000円)
- プロジェクトで使う特定技術(0〜1000円)
基本能力
弊社では、そもそも現時点での技術レベルよりはやる気・人間性などを重視しますが、技術に関しても「○○経験N年」というようなのはあまり重視せず、基本的な知識なり汎用的な能力を重視しています。
例えば、アルゴリズム・プロトコルといった理論的なものや、問題解決の方法、開発の進め方に関する知識、汎用的なツールに関する知識などです。
目安としては以下の通りです。
- 0円: ほぼ未経験
- 400円: 初心者
- 800円: 1人で大抵のことは出来る
- 1200円 プロジェクトの核となれる
- 1600円: 大抵の企業ではエース級となれる
- 2000円: トップレベルの企業からも欲しがられる
プロジェクトで使う特定技術
こちらは、Ruby on Rails、AWSでのインフラ構築等の場合、世間で言われるような「スキル」の話です。
プロジェクトで求められる技術は沢山ありますが、その人のプロジェクトでの役割に応じて、必要な技術は異なってきますので、その人に求められている技術に関しての金額です。
金額の目安は、「基礎知識」を2で割ったものです。
スキル(コミュニケーション)
リモートでの開発の場合、コミュニケーションは特に重要です。
- いわゆる「報連相」的な事がしっかりできるか
- お客様あるいは他のベンダー様と適切なやりとりが出来るか
- 学んだこと・気づいたことを適度に情報共有しているか
といった点です。
スキル(メンバーのサポート)
弊社では、内部での勉強会なども行っていますが、業務中に各メンバーがスキルアップするのが一番大切だと考えています。従って、
- 他のメンバーが困っているときに適切なサポートが出来るか
- 他のメンバーのレベルアップの助けになっているか
というのを重視しています。
スキル(マネジメント)
開発プロジェクトを適切にマネジメントできる人材は希少ですので、「技術」とは別にマネジメントの点数として最大1000円を割り当てています。
目安としては以下の通りです。
- 0円: マネジメント関連の役割ではない
- 200円: PMの仕事を一部負担できる
- 400円: PM補佐として、PMの負担を大幅に軽減できる
- 600円: サポートは必要だが、自身でPMとして動ける
- 800円: ほぼ1人でプロジェクト管理を回せる
- 1000円 完全にプロジェクト管理を任せることが出来る
スキル(日本語・英語)
目安として以下の通りです。
- 0点: 知識無し
- 1点: 簡単な文なら読める
- 2点: 時間はかかるが、ある程度読み書きは可能で、簡単な会話も出来る
- 3点: 読み書きは概ね問題なし、会議にも参加可能
- 4点: 自然な文章が書け、流暢にプレゼンが出来る
- 5点: ネイティブ、あるいは殆どそれに近いレベル
金額は以下の通りです。
日本語の点数x200 + 英語の点数x100 – 500
契約期間
以下の金額をベースとし、
- 0円: 長期
- 200円: 2〜4ヶ月
- 300円: 1ヶ月以内
- 500円: 緊急
プロジェクトに割ける時間によって、以下の係数をかけます。
- 1.0: 週15時間以内
- 1.3: 週25時間以内
- 1.6: 週35時間以内
- 2.0: 週35時間超
物価
- 500円: 東京23区内(※)
- 400円: 東京郊外、大阪、名古屋
- 300円: 地方中核都市
- 200円: 地方小都市
- 100円: 海外の物価が安い都市
- 0円: 海外の物価が非常に安い都市
海外で東京より物価の高い都市の場合も500円です。
その他
ここまでに書かれていない点も考慮に入れて、若干金額を調整する場合があります。具体的には以下の通りです。
- 過去の貢献度合い
- 本業の有無(昼に本業がある場合、疲労による作業効率の低下があるため)
- etc.
まとめ
フリーランスの方に取っては、もらえる金額は関心事の一つだと思います。弊社では、お支払いする金額をできる限り透明化していきます。
本投稿での内容に従ったとしても、スキルの評価である程度主観が入りますが、全く基準が無い場合よりは納得感があるのでは無いかと思います。
弊社とのお仕事を希望されるフリーランスの方、あるいは弊社にお仕事の依頼を考えていらっしゃる企業様は、以下よりお気軽にお問い合わせください。
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