IFTTT or Zapier → Commet

ここ最近、弊社で開発中の Commet を IFTTT と Zapier の API と連携させました。

IFTTT や Zapier を知らない方のために一応書くと、両者とも、サードパーティのアプリケーション同士を連携するサービスです。例えば、Twitter で、指定したキーワードのツイートが流れた時に、それをメールで通知する、といったことが、プログラムを書かずに出来ます。

そうした連携アプリの1つとして Commet が使えるようにする、というのが今回行った事です。それにより、基本的にどんなアプリのデータも Commet に取り込んで検索出来るようになります。例えば、

1. Dropbox の特定のフォルダにファイルが追加された、更新されたら
2. それを Commet に取り込んで検索可能にする

という事が可能になります。

ただ、今回の主題はそれではありません。IFTTT と Zapier 両方の開発者プラットフォームを使っていて、いくつか気づいたことがあったのでそれについて書きます。

IFTTT vs. Zapier 開発者プラットフォーム

まず、Commet のようなサードパーティアプリの開発者の立場から、IFTTT と Zapier を比較してみます。

IFTTT も Zapier も UI は使いやすく（個人的には Zapier の方が好みですが）、ドキュメントもそれなりに豊富です。

大きな違いとしては、2点挙げられます。アプリの公開費用及び機能です。

費用

まず公開費用ですが、IFTTT の場合、作ったアプリは Partner 以上にならないと公開出来ないのに対して、Zapier の場合は無料で公開できます。ユーザー数が少ない場合は「β」という扱いになりますが、それでも無料で公開できるのは大きいと思います。

IFTTT の場合、質の低いアプリが増えるのを懸念しているのかもしれませんが、$199〜を毎月払うのは弊社のような零細企業にとってはかなり大きな出費です。結果として、サードパーティのアプリの取り込む機会を減らしているのでは無いかと思います。

IFTTT, Zapier とは関係ありませんが、先日 Slack とも連携しました（こちら）。Slack も、無料でアプリが公開できます。

機能

次が機能です。Zapier の方が機能が豊富で（その分設定も複雑なんですが）、やりたい事が出来ないという事が少なかったです。（技術ブログではないので、ここでは詳細には立ち入りません。）

IFTTT の場合、UI が非常にシンプルで、簡単にアプリが作れるようになっていますが、機能が少ないように感じました。開発者向けのプラットフォームであれば、一般ユーザ向け画面と同じようにシンプルにする必要は無く、もう少し痒いところまで手が届くような作りになっていると良いと思いました。

プラットフォームとして重要な事

当たり前ですが、プラットフォームであれば、そこで動くアプリなりがどれだけ存在するのか、というのはかなり重要な要素です。今まで色々なプラットフォームを使ってきましたが、サードパーティが使いやすいプラットフォームは、そのプラットフォーム自体も成長しているように思います。

個人的に、サードパーティアプリを取り込むのに重要だと思う点を書きます。

• 開発者に優しい事
  • 機能が豊富、かつ簡潔で分かりやすい
  • ドキュメントが分かりやすい
• サポートが丁寧
• 価格が安い・無料

現在成功しているプラットフォームは、どこもこれらの条件を満たしているように見えます。

その他の事例

GitHub vs. Bitbucket

開発者プラットフォーム以外の要素のほうが多い事は承知していますが、開発者プラットフォームとして見た場合も GitHub の方が圧倒的に使いやすいです。

Facebook vs. Google+

Google+ がパッとしないのも、（GitHub vs. Bitbucket と同様で）開発者プラットフォーム以外の要素も多いのですが、それにしても Google+ の API で出来ることは圧倒的に少ないのは特筆に値します。

これでは、Google+ で何か面白そうな事が出来そうなイメージが湧かず、サードパーティの開発者も増えないのでは無いかと思います。

まとめ

プラットフォームとして成功するには、開発者に優しく、サポートもしっかりしていて、低価格または無料、というのが条件だと考えていますが、それと同時に、それらを全て満たすのはなかなか難しいとも思います。

Commet に関しても、webhook はあるので、ドキュメントなどをもう少し充実させていこうと思ってます。