先日、Amazon ビジネスについての記事で触れた通り(以下のリンク参照)、Amazon ビジネス導入に合わせて社員向けにクレジットカードを発行しておくと、業務が効率化できます。
今回は、当社のような中小企業はどのクレジットカードを使えば良いのかについて記載します。
なお、基本的な情報は、「法人 クレジットカード 中小企業」とか「法人 クレジットカード 追加カード」とかで検索すると、クレジットカード比較サイトなどが沢山出てきますので、そちらを参照してもらうとして、本記事ではそうしたクレジットカード比較サイトでは書いていない情報をなるべく書こうと思います。
ちなみに、私は個人・法人合わせて、クレジットカードはそれなりの数を持っています。100枚以上持っているようなクレジットカード専門家には到底及びませんが、一般人としてはそれなりに詳しいと思ってます・・・
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前提条件
今回、以下の条件を満たすクレジットカードを対象として検討します。
- 法人の銀行口座から引き落とし可能
- 社員向けに追加カードを発行可能
- 中小企業でも審査に通る(大企業向けのコーポレートカードは対象から除外)
主な候補
各種クレジットカード比較サイトなどを参考に、以下のようなカードを候補としました。
- (ゴールド・プラチナではない)一般カード
- 三井住友ビジネスカード for Owners クラシック(一般)カード
- Airカード(エアカード)
- ライフカードビジネス
- NTTファイナンスBizカード レギュラー
- JCB法人カード(一般)
- ゴールド・プラチナカード
- アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード(あるいはプラチナ)
- ダイナースクラブ ビジネスカード
- ライフカードゴールドビジネス
- オリコ EX GOLD for Biz M
- JCBゴールド法人カード
- セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
結論
長くなるので、先に結論を書いておきます。
- 一般社員向けに配る用途 → 「NTTファイナンスBizカード レギュラー」が最強
- 役員など少数の人に配る用途 → 追加カードの特典・サービスがしっかりしてるもの
- 「ダイナースクラブ ビジネスカード」とか
- 法人代表者が自分で使う → 特典・利用傾向などからお好きなものを
選んだ理由
一般社員向けに配る用途
一般社員にクレカを配る用途の場合、社員が増える事も想定すると、
- 追加カードの費用が安い
- 追加カードをある程度発行できる(3枚まで、などは NG)
が必須です。
この2つの条件で残るのが、以下の2つだけになります。
この2つを比較すると、以下の点で「NTTファイナンスBizカード レギュラー」が勝利します。
- ポイント還元率1.0%
- Web サービスの使いやすさ
- Web サイトの情報のわかりやすさ
ポイント還元率に関しては説明不要かと思います。
「Web サービスの使いやすさ」ですが、「NTTファイナンスBizカード レギュラー」の場合「My Link」というサイトで明細などが確認出来ます。特別使いやすいわけではないのですが、ライフカードの Web サービスがひどすぎるので・・・
最後の「Web サイトの情報のわかりやすさ」ですが、「NTTファイナンスBizカード」については、たどり着くまでが少し分かりにくいですが追加カードに関するページにしっかり情報が記載されているので安心です。このページによれば、NTTファイナンスBizカードの場合、追加カードの発行枚数の上限は原則10枚のようです。
ETCカード・使用者カード | NTTファイナンスBizカード
それに対して、ライフカードは Web サイトが分かりにくすぎます。カードの種類も多いので、もう少し整理した方が良いのにと思います。
ちなみに、クラウド会計サービスの freee がライフカードと提携してクレジットカードを発行しています。恐らく
だと思いますので、ライフカードビジネス(スタンダード)の場合、追加カードは999枚まで発行できるものと思われます。
ただ、freee MasterCardワイドとライフカードビジネス(スタンダード)で、若干仕様が異なっている可能性もありますので、11枚以上追加カードを発行する予定があるのであれば、freee MasterCardワイドが選択肢になります。
役員など少数の人に配る用途
メインカードと追加カードでは、特典・サービスは異なる
役員やリーダークラスなど少数の人に配る用途の場合、「追加カードの特典・サービスがしっかりしてるもの」を選ぶと良いと思います。
どういうことかと言うと、法人向けカードの追加カードは、メインカードで使える特典が使えない、保険などのサービスに差がある、といった事が一般的です。
※ 個人向けカードの家族カードでも同様です。
メインカードと追加カードで特典・サービスが同一のカードは存在しないと思いますが、追加カードでもそれなりの特典・サービスがあるカードもあります。役員やリーダークラスにそうしたカードを配ることで一般社員と差を付けることは可能です。
追加カードにあると嬉しい特典・サービス
では、追加カードにどういった特典があると、受け取った側が嬉しいか・嬉しくないかについてまとめてみます。
- 嬉しいこと: カードでの支払いに関わらず使用可能な特典・サービス
- 自動付帯の旅行保険
- プライオリティパス、その他提携サービスの会員資格
- そこまで嬉しくないこと: 特典・サービスの使用にカードの支払が必須のもの
- コンシェルジュ
- グルメサービス(2名分の料理が1名分の代金になるものなど ※)
- 全く嬉しくないこと
- ポイント還元(本会員と合算されるので)
※: そもそも、追加カードではグルメサービスが利用できないクレジットカードがほとんどです
嬉しいこととしては「カードでの支払いに関わらず使用可能な特典・サービス」です。私用の旅行であったとしても、カードを持っているだけ(※1, ※2)でサービスが使えるものです。
ただ、新型コロナの影響で旅行が行きづらくなっている2021年現在は、あまり意味が無いかもしれません。
※1: プライオリティパスは、別途申し込みをする必要がありますが
※2: 適用条件の詳細は、カード会社に問い合わせるのが確実です
「そこまで嬉しくないこと」はその反対で、サービスを受けるためにはカードでの支払いが必須のものです。私用で使えないので、あってもそこまで嬉しくないです。
最後の「全く嬉しくないこと」ですが、ポイント還元は、本会員と合算されるので、本会員(通常は会社の代表者)しか使う事が出来ません。
条件に合うカード
追加カードでも自動付帯の旅行保険が付いているカードとしては「ダイナースビジネスカード」があります。
追加カード(ビジネスカード専用) | ダイナースクラブカード 日本で最初のクレジットカード
アメックスは、ビジネス・プラチナであっても、追加カードの旅行保険は「利用付帯」(旅行代金をカードで支払わないと保険の対象とならない)ですし、旅行保険でみるとダイナースビジネスカード一択です。
次にプライオリティパスですが、追加カードにもプライオリティパスがつくクレジットカードはかなり少ないですが、以下のようなものがあります。
「MUFGカード・プラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード」は、法人カードとは謳っていませんが、法人口座を指定可能なようですし、年会費もそれほど高くないので検討の価値はありそうです。
残りの2つは年会費が10万以上ですが、プライオリティパス以外にも、追加カードでも多くのサービスが利用可能です。
ちなみに、私自身は、ここに挙げたカードはどれも持っていません。
法人代表者が自分で使う
法人代表者が自分で使う場合は、個人がカードを選ぶのと同じ感覚で、好きなものを選べば良いと思います。ここでは細かく説明はしません。
クレジットカード比較サイトに関して
アフィリエイトが多い
クレジットカード関連の情報を検索していると、比較サイトやクレジットカード紹介サイトが多数あることに気づくかと思います。理由としては、アフィリエイトです。つまり、そのサイト経由でクレジットカードを申し込むと、そのサイトの運営者に報酬が支払われます。個人サイトでは無く企業サイト(ZUU Online、Diamond Online など)であっても同様です。
クレジットカードは高額のアフィリエイト案件が多いため、比較サイト・情報サイトが多くなっています。
法人カードの紹介記事≒中小法人オーナー向け
今回、様々なクレジットカード比較サイトなどを見ましたが、法人向けクレジットカードを扱ったサイト・ページのほとんどは、中小法人オーナー1人がカードを使うことを想定しており、追加カードに関してはほとんど触れられていませんでした。
本記事では、追加カードに関して上の方で多めに説明しましたので、参考になれば幸いです。
個別のツッコミ
ここでは、クレジットカード比較サイトの内容について個別にツッコミを入れていこうと思います。
法人向けカードをコンビニで使う事はほぼ無い
「三井住友ビジネスカード for Owners クラシックカード」は「対象コンビニやマクドナルドの支払いは2%還元」だそうですが、コンビニやマックでの支払いって経費にならないものがほとんどだと思います。もし経費になるものがあったとしても額はわずかなので、大したメリットではありません。
ステータス?
「ステータスの高い法人クレジットカードを持っていると、取引先から見て法人としての信用が高まることがあります」という記載を見かけましたが、以下の理由で個人的には賛同できません。
- 取引先の人と一緒にいる時にクレジットカードを出す場面が(コロナ禍の現在は特に)あまりない
- 仮にそうした場面があったとしても、普通の人はクレジットカードの種類に詳しくないし気にもしていない
- キャラクターものが描かれたカードとかは若干リスクが高い(食いついてくる人もいれば、「え?」と思う人もいる)かも、くらい
- 金色か銀色の落ち着いた柄であれば問題無い
普通の人のクレジットカードに対する認識としては、せいぜい
- ゴールド → プラチナ → ブラックという格がある
- アメックス、ダイナースはお金持ちが持つもの(実際はそんなことはない)
ってところだと思いますので、ステータスを気にしてカードを選ぶのは無意味です。
安いゴールドカードは帯に短したすきに長し
クレジットカード比較サイトにツッコむところでは無いかもしれませんが、年会費11,000円以下のゴールドカードというのは、帯に短したすきに長しだと思います。
お金に関して言うと、無料と有料は大きな違いであり、年会費無料と年会費11,000円では大きな違いです。それに対して、年会費11,000円を払っている人であれば、年会費30,000円はそこまで大きなものでも無いはずです。
年会費11,000円以下のゴールドカードで得られる特典というのは、大したものがないので、それであればもう少しお金を出して、もっとサービスの良いカードを選ぶべきだと思います。
ゴールドカードのサービスで、実際には大したことないものの代表格としては空港ラウンジが挙げられます。詳細は説明しませんが、空港ラウンジにも色々ランクがあり、ゴールドカードで入れるラウンジは最下層のものです。飲み物とおつまみがタダでもらえるくらいですので、無くても良いかなと思います。
ただ、これを書いている時に気づいたのですが、オリコの「EX Gold for Biz M」は、年会費2,200円で招待日和が使えるのはかなり凄いです・・・
EX Gold for Biz M(エグゼクティブ ゴールド フォー ビズ エム)|事業融資のオリコ
最後に
「NTTファイナンスBizカード レギュラー」はオススメ
無料で社員カードが作れてポイント還元までされる「NTTファイナンスBizカード レギュラー」はオススメです。
紹介キャンペーンがあるらしく、紹介した人、された人共に
- レギュラーカードにご入会の場合…2,000ポイント
- ゴールドカードにご入会の場合…3,000ポイント
もらえるそうなので、入会したいと思った人は、もし良ければ本ブログの問合せフォームよりご連絡頂ければと思います。
評価を上げたクレカ
今回の記事を書きながら、色々なサイトで情報を調べたのですが、その間に自分の中での評価が上がったカードとして、以下のものを挙げておきます。
- ダイナースビジネスカード
- EX Gold for Biz M
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