0, 1, 10, 100
基本的な意味
タイトルですが、何の暗号かと思われた方もいるかもしれません。
仕事では「0→1」とか「1→10」という言葉がたまに出てきます。知ってる方が多いとは思いますが、簡単に書くと
- 0→1 : ゼロから事業を立ち上げる
- 1→10 : 新規事業を軌道に乗せ、安定的に収益を得られるようにする
- 10→100 : 小さな事業を大きくする
といったところでしょうか。
(人によって若干異なる意味合いで使う場合もあるとは思いますが、その辺はおいておきます。)
用語の実用例としては
「今までは10→100の仕事を主にやってきたので、今後は0→1の仕事をしてみたい」
などです。
(余談)1, 10, 100 だけでは大雑把かもしれない
1 = 事業が立ち上がったばかり、10 = 継続して黒字を出している事業、100 = 大きく育った事業、とすると、それぞれの仕事のやり方や求められるスキルセットが異なることは理解出来ます。
ただ、100を仮に東証一部への上場と同程度かそれ以上とした場合でも、例えば同じ東証一部のレアジョブとファーストリテイリングでも、2社は全く事業規模が異なり、働く際に求められることも違うものと思われます。
ただ、そんなことを言い出すと切りが無いですし、そもそも分かりにくいので、100→1,000 や 1,000→10,000 といった単語は世の中で使われないのでしょう。
1→10の過程
当社の事業は、いずれも0〜10のどこかに位置していますので、その辺りをもう少し詳しく見てみます。
0→1は難しい
個人的な話をすると、私は会社員やフリーランス時代には1→10の仕事をやることが多く、0→1をやってみたいという思いがありました。
そして、もばらぶ設立後に0→1を何度も試していますが、ほとんどは失敗に終わっています。ただ、これは特別なことでもなく、新規事業というのは大抵が失敗して終わるものなので、
- 失敗から学んで次に活かす
- 会社の存続に関わるような致命的な失敗を避ける
- 何度も挑戦する
というのが大切だと思います。
ちなみに、直近では、IT技術者向け英語サービスが、ようやく0から1になりそうな気配です。
1→2は0→1とも異なる
さて、事業が無事に「1」になった後の話ですが、1→2は0→1と異なる難しさがあると思います。1→2とは、具体的には以下のようなものをイメージしています。
- 2店舗目を出店する
- 1社のみに提供していたサービスを別の会社にも提供する
- 2つ目の商品・サービスを出す
「1」の段階では、個人の能力や頑張りに依存していても成り立ちますが、「2」になるためには、仕組みを整えていく必要があります。
事業ではありませんが、「2人目の社員を採用する」とかも同様だと思います。1人の時には、口頭や1:1チャットでのやり取りで済ませていたところも、2人目が入った時点で、規則や手続きを明文化したりする必要が出てきます。
2→3: rule of three
さきほど、1→2の段階で仕組み化などが必要、という事を書きましたが、実際には「2」の段階でも、「1」と同じようなやり方で騙し騙しやる場合もあります。
ただ、「3」になると、いよいよそうもいかなくなります。プログラミングでも、同じ処理が必要になった場合、2回目の場合はコピペコードで済ますことが多いですが、3回目にはリファクターを行って、共通処理をモジュール化することが一般的で、rule of three などと呼ばれます。
事業の場合も同様で、2→3の段階で、多くの業務は仕組み化されている必要があると思います。
3→10は、2→3の仕組みの質を高める
「10」の「継続して黒字を出している事業」の状態に持っていくためにやるべき事は、1→2、あるいは2→3でやってきた仕組み化の質を高めていくことだと考えています。
当社の場合、ソフトウェア受託開発事業が、現状黒字ではあるものの若干不安定なところもあり、言うなれば「3」くらいの状態だと思います。従って、今後は、現状の仕組みを継続的に改善して、「10」の状態、つまり安定的に収益を出せるようにしたいと思っています。
10以降はブレークスルーが必要
私個人の過去の経験ですと、10→11、100→110、あるいは1,000→1,050という改善の仕事も比較的多くやってきました。
ただ、そうした改善を継続的に積み重ねて10→100や100→1,000を達成できるかというと、時間をかければ達成できる可能性もあるかもしれませんが、基本的には何らかのブレークスルー・大きな変化が必要だと考えています。
ブレークスルーとは、具体的には以下のようなものです。
- 海外展開
- 他社の買収によるシェア向上
- 投資による参入障壁の構築
もばらぶの今後
受託事業を「10」以降に持っていく
前述の通り、ソフトウェア受託開発の事業の現状は「10」には満たない部分があります。
具体的に言いますと、過去数年は継続的に黒字ではあるのですが、少数のお客様に依存している部分があるため、構造的に若干不安定です。
今後、営業部分などの改善を進めて、早く「10」以降の段階に持っていきたいです。
2つの新規事業を「1」に持っていく
現状、以下の2つの新規事業があります。
- ITエンジニア向け英語教育事業
- 初心者PM向けWebサービス
前者はもうすぐリリースできる、つまり「1」の状態に持っていけそうなので、最後の詰めをしっかり行ってリリースまでこぎ着けようと思います。
後者に関しては、2年前くらいにプロジェクトを開始したものの、リソース不足で1年くらい止まっていたので、IT英語を「1」にした後は、こちらを「1」に持っていこうと思っています。
過去数年の教訓ですが、当社みたいな体力の無い会社が2つの新規事業の「0→1」を並行で進めるのは若干無理があったので、まずは1つずつ「1」に持っていこうと思います。
非エンジニアを募集していく
当社では、幸い優秀なエンジニアが揃っていますが、(税務・経理などの外注しているものを除き)エンジニアリング以外の業務を行っているのは私一人だけで、そこがボトルネックになっています。
今後は、事業を大きくしていける非エンジニアの求人も行おうと思っています。
まとめ
事業の段階によって、求められるスキルなどは異なります。
当社の場合、現段階では0→1、1→10の段階の事業が大半なので、まずは0→1、1→10を着実に行うために、自分たち自身の成長、足りない人材の募集の2点を進めようと思います。
その後は、10→100、そしてそれ以降に進んでいけるよう、継続して組織を改善・拡充していきたいと考えています。
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