当社の企業理念としては、以下を掲げています。

「働く場所・時間帯を、働く人が自由に選べるような社会にする」

当社で働いているメンバーの中には、地方あるいは海外に在住の人も多くいます。また、昨年頭からのコロナ禍において、世間では地方移住を検討している人も増えているようです。

今回は、地方移住について書いてみます。

「地方」と言っても様々

一口に「地方移住」と言っても様々で、「地方」の定義からして幅広いです。今回は、大きく以下の通りに分けて考えます。

  • ガチの田舎
  • 地方都市(大都市へギリギリ通勤可能)
  • 大都市郊外(大都市まで1時間以内)

1つめの「ガチの田舎」へ移住するというのは、かなり古いですがドラマ「北の国から」のようなものをイメージして下さい。千葉県では田舎と言ってもたかがしれていますが、御宿や鴨川とかだと思ってもらえれば良いです。

2つ目の「地方都市」は、地方の中核都市(大都市)では無く、大都市までギリギリ通勤可能、電車で1時間程度、ドアツードアで1時間半〜2時間という場所です。具体的には、当社の本社がある茂原市だったりお隣の大網白里市、埼玉であれば飯能市、東松山市、久喜市、神奈川であれば茅ヶ崎市や平塚市などでしょうか。

3つ目の「大都市郊外」は、「地方」に含めてしまうのも若干ためらってしまいますが、千葉で言えば千葉市の周縁部(鎌取とか)や柏市、埼玉で言えば所沢市や川越市、越谷市あたり、神奈川では相模原市、藤沢市、東京だと八王子市といったところです。

(国内では関東にしか住んだことが無いため、関東の例だけで済みません。)

さて、「地方」の分類を定義したところで、地方移住のメリット・デメリットについて書いていきます。

地方移住のメリット・デメリット

「地方移住 メリット デメリット」とかで検索すると、色々出てくるので、それらのページに書いてあるようなことは、あまり細かくは書きません。

生活費は安くなるとは限らない

「地方=生活費が安い」と短絡的に考えてしまいますが、必ずしもそうではありません。

まず、家賃は安いです。これには異論は無いはずです。家賃に関しては、以下の通りの綺麗な関係があります。

家賃: 大都市>大都市郊外>地方都市>ガチの田舎

次に食費ですが、これは外食と自炊で様子が異なります。

外食は大都市は土地代が高いため、チェーン店を除くと一般的に値段が高いです。また、大都市郊外、地方都市に行くにつれて、安くなると思います。一方、ガチの田舎となると、そもそも外食の選択肢が少なく、観光地のようなところではかなり高かったりもします。

自炊に関してですが、値段的には大都市〜地方都市はそれほど変わらないというのが個人的な経験です。ただ、大都市のスーパーは品揃えが少なかったり、あるいは品揃えは豊富だけど高かったり(高級スーパー)するので、全般的には少し高め、かもしれません。ガチの田舎ですと、地元で取れる野菜や魚とかは安い一方、それ以外は普通、という感じです。

地方生活で一番お金がかかるのはなんと言っても車だと思います。車両本体、ガソリン代、保険、車検代など全部含めると、月平均5万円くらいはかかります(もちろん車種等にもよります)。

従って、大都市に比べて生活費が安くなるかどうかは、車が必要な場所・ライフスタイルかどうか、によります。たまのレジャーであればレンタカーという選択肢もありますが、地方都市やガチの田舎ではカーシェアなどはありません。

子育てはしやすいが、選択肢は少ない

子育て、特に小さな子供の子育ては、大都市郊外、地方都市、ガチの田舎、いずれもやりやすいと思います。具体的には

  • 家が広い
  • 公園や遊び場も多い
  • 待機児童が少ない自治体が多い

という環境の良さにメリットがあります。

一方、デメリットとしては、学校・習い事の選択肢が少ないというのが挙げられます。子供がやりたい/子供に習わせたい習い事があるのでしたら、その辺も考慮する必要があります。

仕事の選択肢は限られる

田舎に行くにつれ、仕事の選択肢が限られます

リモートワークの仕事でしたらあまり関係はありませんが、完全リモートでは無く、定期的に出社する必要がある場合は、あまり田舎過ぎると出社が困難になります。

人間関係は地域による

地方移住のデメリットで良く挙げられるのが「ムラ社会」です。ただ、これは地域によって大きく異なると思います。一般的に、大都市郊外ではこうした問題は発生しませんので、地方都市とガチの田舎で起きる問題でしょう。

私自身は、地方都市だと茂原市に住んだことしかありませんが、私が住んでいた地域は、近所づきあいはそれなりにありましたが、そこまで煩わしいとは感じませんでした。

その地域では、昔から住んでいる主に農家の方達と、昭和末期以降に移住してきた主にサラリーマン家族の方達(新住人)では、そもそも所属する自治会も異なってましたし、新住人の方達は千葉や東京に通勤・通学する人達が多かったので、都会とそんなに変わらない感じに見えました。

一方、地方都市でも「ムラ社会」のひどい場所もあると思います。最近はネット上で色々と情報があるので、事前の下調べをお勧めします

なお、ネットの情報を色々見ていたところ、人気の移住地では、移住者同士でマウントし合ったりというのもあるそうです。もしかしたら、人気の移住地は避けた方が良いのかもしれません。

「地方移住」した元外資の60代男性、移住先で「嫌われまくった」ワケ(柴田 剛) | 現代ビジネス | 講談社(4/5)

本題とは少し外れましたが、このブログを書いているちょうど今日、以下のような記事もありました(事例⑤:地方移住マウント)。何のために地方移住したんでしょうね。

「ビットコインを初期から保有してるエライ俺」マウンティング総予測2021 | 日刊SPA! | ページ 2

個人的なお勧めは地方都市

さて、以上のメリット・デメリットを踏まえて結論に入ります。

これはバイアスもかかってますしポジショントークと受け取られてしまうかもしれませんが、地方移住をするなら、

  • 家賃、食費が安い
  • 車は無くても何とかなる
  • ムラ社会でない
  • 自然環境が良い
  • 大都市にもそこまで遠くない

といった条件を満たす地方都市が良いと思います。

リモートワーク中心の方でしたら、車を所有した上で、地方都市でも少し田舎寄りのところに住めば、トータルでは生活費も安く抑えられそうです。

当社の本社所在地である茂原市は、駅前よりも国道沿いなどの方が栄えているため、「車は無くても何とかなる」という点では若干厳しいのですが、海が近く、東京にも特急で1時間以内なので、利便性と田舎のバランスという点でお勧め出来ます。

まとめ

「地方」と言っても幅広いため、「地方移住」にも様々なパターンがあり得ます。地方に移住したいと考えている方は、メリット・デメリットをよく検討するとともに、下調べも重要です。

個人的には、移住するなら、田舎暮らしと都会暮らしの恩恵のバランスが取れている地方都市が良いと考えています。