今回は、もばらぶが新しくリリースしたWordPressプラグイン 「WP RAG」 についてご紹介します。このプラグインは、WordPressに投稿された情報を活用し、ユーザーの質問に対して最適な回答を自動生成する仕組みを簡単に構築できる画期的なツールです。

PR TIMESの記事はこちら:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000143843.html

WP RAGプラグインの開発背景と狙い

Webサイトの運営において、コンテンツ量が増えるほど「情報の管理」と「活用」が重要になります。しかし、コンテンツが増えれば増えるほど、それを有効活用することが難しくなり、結果として価値ある情報が埋もれてしまうという問題が多くの現場で起きています。また、企業の顧客対応や問い合わせ対応においても、効率的に情報を活用できないことで対応の遅延やコスト増加が発生しています。

こうした現状を踏まえ、既存のWordPressコンテンツを活用してこれらの問題を解決する、新たなソリューションを提供したいという想いから、WP RAGは誕生しました。

なお、WP RAG 自体の開発においては今まで以上に生成 AI を活用し、従来であれば3〜6ヶ月程度はかかっていたと思われる大きさの本システムを2ヶ月弱でリリースまで持っていく事ができました。

WP RAGとは

RAGシステムは、膨大な情報から関連するデータを検索し、それをもとにAI技術を用いて回答を生成する仕組みです。本プラグインWP RAGを利用することで、WordPress上の情報を外部データとして活用し、ユーザーからの質問に対して最適な回答を自動生成するシステムを容易に構築できます。

WP RAGで解決できる具体的な課題

WP RAGは、以下のような課題を解決するための強力なツールです。

  1. コンテンツの活用不足を解消
    WordPressに蓄積された記事やデータを有効活用し、ユーザーの質問に対して精度の高い回答を生成。活用されずに埋もれてしまっている情報の価値を最大化します。
  2. カスタマーサポートの負担軽減
    FAQ対応や問い合わせ処理を自動化することで、サポートチームの負担を大幅に軽減できます。さらに、24時間365日対応可能なシステムを構築することも夢ではありません。
  3. ユーザー満足度の向上
    ユーザーの求める情報を迅速かつ正確に提供することで、ユーザーの満足度を高め、リピート利用を促進します。

WP RAGのユースケース

「具体的にどう使えるの?」という声にお応えして、いくつかの活用シーンをご紹介します。

  1. FAQ自動応答システム
    例えば、ECサイトの場合、「商品の使い方」「配送状況の確認」など、ユーザーからのよくある質問に自動で回答。これにより、問い合わせ対応の効率化を実現できます。
  2. 教育機関での教材活用
    教育機関やオンライン学習サービスでは、教材データを基に学生の質問に即時回答する仕組みが構築可能。学習者のスムーズな理解をサポートします。
  3. 情報提供サイトでの個別対応
    専門知識を提供するブログやWebサイトでは、ユーザーからの個別の質問に対して適切な情報をピンポイントで届けることができます。

実際に弊社にお問い合わせいただいたコンサルタントのお客様では、有料会員向けに数千本のブログ記事を保持しており、現状では、有料会員からの問い合わせをスタッフが手動で回答しています。

WP RAGを使えば、数千本のブログ記事に格納された膨大な知識を元に、よくある質問に対して自動で回答する事が出来ますので、有料会員の満足度が向上すると共に、スタッフの問い合わせ対応にかかる時間も削減する事が期待されます。

WP RAGの導入方法

以下サイトにおいて、本プラグインの動作を実際に体験いただけます。https://blog.mobalab.net/services/wp-rag/

本プラグインは、以下URLより無料でダウンロードいただけます。ぜひ実際の動作をデモサイトでご確認いただき、WP RAGプラグインをご活用ください。
ダウンロードはこちら:https://github.com/mobalab/wp-rag/releases

また、RAGシステムは、より高精度な回答を実現するための細かいチューニングや、プライベート環境にあるWordPressへの導入も可能です。ご利用シーンやご要望に応じて、最適なカスタマイズをご提案いたしますので、ぜひご検討ください。

今後について

WP RAGは、現在ベータ版として無料でご利用いただけます。将来的には、無料版のコア機能を維持しつつ、プレミアム機能を追加したフリーミアムモデルに移行することを検討しています。

追加予定の機能を一部紹介すると

  • OpenAI API 以外にも Anthropic API 等の他の API や、Llama 等のオープンソースモデルへの対応
  • WooCommerce 等の他プラグインへの対応
  • プロンプトのチューニング機能

などがあります。

WP RAGは、WordPressユーザーが抱える情報活用の課題を解決し、Web運営をより効率的で効果的にするために開発されました。このプラグインをよりよいものにするために、みなさまにご活用いただき、ご要望や改善点などフィードバックをいただけると幸いです。

お問い合わせやご意見はこちら:https://blog.mobalab.net/inquiry/